CData Software は、6-7月にクラウドワークフローのコラボフロー、AI アシスタント・チャットボットのPE、クラウドRPA・iPaaS のRobotic Crowd、モバイルアプリ開発のMonacaとの提携を発表しました。クラウドミドルウェアやモバイルアプリに対し、CData API Server でオンプレミスDB データが連携できるようにします。データ連携や自動化などのクラウドサービスシフトが進む中、オンプレミスDB データとの連携がボトルネックになっているケースがあります。この記事では、そのようなニーズについて考えたうえで、CData API Server をオンプレミスゲートウェイとして利用するメリットについて説明します。
クラウドミドルウェアの人気
ここ10年でPaaS やSaaS がエンタープライズでも一般的になってきました。そして近年では、データ連携、RPA、ワークフローなどのミドルウェアもクラウドサービスとして提供され、大きく注目を集めています。
背景には、生産性向上・働き方改革などでデータ連携や自動化に対するニーズがこれまで以上に高まっていることがあります。また今年はコロナ禍において、Work from Home(WFH)が要請され、場所を選ばずに使えるクラウドサービスが一層好まれるようになっています。
クラウドミドルウェアのメリットは導入の容易さ
データ連携やワークフローは従来ニーズがありましたが、クラウドサービスとして提供することにより、より多くのユーザーを獲得しているように見えます。クラウドミドルウェアのメリットは、サービスがすぐに使い始められる点と、NoCode/LowCode です。開発を行ったり、環境を作ったりする必要がありません。多くのツールはコーディングを含め専門的な知識がある人材を雇わなくても業務ユーザーが直観的に操作できます。これにより導入コストを圧倒的に下げることができ、従来オンプレミス型のミドルウェアに金額的にフィットしなかった中堅・中小企業にも利用が広がります。
オンプレミスのデータはクラウドミドルウェアの鬼門
クラウドミドルウェアをいざ使ってみると本当に使いやすく、はじめは限定された業務から始めたたものが、便利なのでほかの業務でも使いたくなります。当然の流れとして「オンプレミスの基幹システムやAPI のないパッケージソフトともデータ連携して使いたい」という要件がでてきます。ただし、オンプレミスのデータをクラウドミドルウェアで扱うためには、オンプレミスDB 側にWeb API を構築する必要が出てきます。別の方法としてクラウドミドルウェア側が専用のオンプレミスAgent を提供する方法もありますが、そのようなモジュールがない場合はユーザー側がAPI を作るしかありません。
オンプレミス側のWeb API をスクラッチで実装することは容易ではありません。DB とWeb の知識を持ったエンジニアが相応の期間をかけて開発しなければなりません。基幹システムのデータなどは企業の重要な資産であり、当然ファイアウォールで守られていて高度なセキュリティ対応が求められます。このようなバックエンドAPI の開発をスクラッチで行ってしまうと、「すぐに使える、専門知識不要、低コスト」というクラウドミドルウェアのメリットをAPI 開発が打ち消してしまうことになります。
CData API Server でオンプレミスDB をゲートウェイしてクラウドから利用可能に
そこでCData API Server を使ってバックエンドAPI をノーコードで構築します。CData API Server は、各種DB から本格的なREST API をクリック操作だけで生成できるAPI 開発・運用基盤です。元々API Server はPublic API の公開用に使われる製品ですが、クラウドサービスでオンプレミスデータを使えるようにするゲートウェイとしての利用が可能です。
これまで海外サービスのSalesforce、Microsoft PowerPlatform、IFTTT などとのオンプレデータ連携に利用されるケースがありました。2020年春からは国産のクラウドミドルウェアやモバイルアプリのバックエンドAPI としての利用が急速に拡大しています。クラウドワークフローのコラボフロー(https://www.collabo-style.co.jp/)、AI アシスタント・チャットボットのPEP(https://pep.work/)、クラウドRPA・iPaaS のRobotic Crowd(https://www.roboticcrowd.com/)、モバイルアプリ開発のMonaca(https://ja.monaca.io/)との提携を6-7月に一斉に発表しました。
API Server でオンプレDB をAPI 公開することで、オンプレデータをすぐにクラウドミドルウェアで利用することができます。API Server はノーコードで簡単に設定できますが、エンタープライズレベルのしっかりしたセキュリティを備えています。
動画の例では、MySQL をAPI 化して、簡単にクラウドRPA からデータを利用できます。
CDataとコラボスタイルが提携し、クラウドワークフローシステム「コラボフロー」でオンプレミスRDB など200種類以上のデータへの連携を実現
CData Software とアシアルが提携し、アプリ開発クラウド「Monaca」から200種類超のDB・SaaS のデータ連携を実現
ギブリーとCData が協業し、AI アシスタント・チャットボット「PEP」で社内外のDB やSaaS データの参照・書き込みを実現
API Server の使い方
CData API Server は、シンプルな3ステップでAPI の公開が可能です。①データソースとの接続、②公開するリソース範囲の設定、③アクセス権限の設定、を管理コンソールから行うだけです。
詳しくはAPI Server のチュートリアルをご覧ください:
オンプレミス環境を直接Internet 公開にしたくない場合には、AWS やGCP にSSH server を立てるCloud Gateway 機能があります。オンプレミスDB のクラウド向け公開にはこちらの方法を使うケースが多いです。
こちらの手順で是非お試しください。
まとめ
このように便利なクラウドミドルウェアを使いつつ、オンプレに残るデータ資産もしっかりと活用することが可能です。クラウドミドルウェアでオンプレデータを利用する場面ではCData API Server をご検討ください。