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DataSpider Servista でSAP S/4HANA CloudとSQL Server をデータ連携させる

本記事ではDataSpider Servista を使って、SAP S/4HANA Cloud のデータをSQL Server に連携させる方法をご紹介します。

DataSpider Servista は、GUIベースで基幹システムやSaaSのデータ連携処理を開発できるノーコードデータ連携ソフトウェアです。

www.hulft.com

シナリオ

f:id:ytsushima:20211029155942p:plain SAP S/4HANA Cloud の計画オーダー(Planned Order)データを、SQL Server に格納します。 SAP S/4HANA Cloud のデータにアクセスするJDBC ドライバとしてCData SAP Gateway JDBC Driver を利用します。 CData SAP Gateway JDBC Driver は、SAP S/4HANA Cloud のWeb API へのアクセスをJDBCインタフェースに変換するドライバです。

今回作成するDataSpider Servista でのデータ連携フローイメージは以下です。 f:id:ytsushima:20211029162115p:plain

事前準備

SQL Server テーブル作成

SAP S/4HANA Cloud のデータ格納先を作成します。 f:id:ytsushima:20211029160114p:plain

SAP S/4HANA Cloud のAPI キーの取得

SAP S/4 HANA Cloud からAPI 経由でデータを取得するにはAPIKey が必要となります。

APIKey はSAP API Business Hub から取得可能です。

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APIKey についてはこちらの記事をご参照ください。

尚、接続方法は環境によって異なる場合があります。 詳細はこちらをご覧ください。

SAP S/4HANA Cloud のPlanned Order データAPI のURL 取得

SAP S/4HANA Cloud のPlanned Order データへアクセスするAPIエンドポイントのURL を取得します。 SAP API Business Hub にアクセスし、トップ画面の[SAP S/4HANA Cloud]をクリックします。 検索フォームに[Planned Order]と入力して検索ボタンをクリックし、検索結果から[Planned Order]をクリックします。

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[Details]タブを開くと、このAPIの詳細が表示されます。 この画面の[Sandbox URL]がPlanned Order のAPI エンドポイントのURL となります。ここで取得したURL はこの後の接続設定で入力するため控えておいてください。

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SAP Business Hub には様々なAPI が用意されているので、必要なAPI を利用することが可能です。なお、API ごとにエンドポイントのURL が異なるため、ご注意ください。

CData SAP Gateway JDBC Driver のインストール

続いてDataSpider Servista がインストールされている環境にCData SAP Gateway JDBC Driver をインストールします。 CData SAP Gateway JDBC Driverダウンロードページからダウンロードできます。

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ダウンロードページの[ダウンロード 評価版]をクリックすると必要事項入力画面が表示されます。ダウンロードファイルをダブルクリックするとインストーラが起動しますので、ウィザードに従ってインストールしてください。

ドライバの配置

SQL Serverドライバの配置

ヘルプに記載のあるDataSpider Servista 指定ディレクトリに配置します。

SAP Gateway JDBC Driverの配置

CDataドライバのインストールフォルダのlibフォルダ配下に以下のファイルがあることを確認してください。

例:C:\Program Files\CData\CData JDBC Driver for SAP Gateway 2020J\lib

cdata.jdbc.sapgateway.jar : ドライバファイル

cdata.jdbc.sapgateway.lic : ライセンスファイル

これらをDataSpider Servista の指定ディレクトリ(ヘルプ参照)にコピーします。

DataSpider Servista 接続の作成

それではDataSpider Servista 上で接続の作成とフローの作成・実行を行います。

SAP S/4HANA Cloud接続設定

DataSpider Servista メニュー > [コントロールパネル] > [グローバルリソースの設定]から接続情報を設定します。 [新しいグローバルリソースの作成]をクリックし、リソースの種類から[データベース]を選択、今回はCData SAP Gateway JDBC Driver を利用してSAP S/4HANA Cloud に接続するため[JDBC]を選択します。 グローバルリソースのプロパティが表示されるので、必要な情報を設定します。

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ドライバクラス:cdata.jdbc.sapgateway.SAPGatewayDriver

URL: jdbc:sapgateway:Url=[SAP S/4HANA API エンドポイント];APIKey=[取得したAPIキー];

[接続テスト]を押下し、接続の確認をします。

SQL Server 接続設定

データ出力先であるSQL Server の接続情報を設定します。

[データベース] > [SQL Server(JDBC接続)]を選択。

JDBC ドライバが配置されていない場合、JDBC 接続のSQL Server 接続設定アイコンが出てこないため、DataSpider Servista ヘルプを参照の上、配置ください。

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プロパティにて必要な情報を設定します。 事前に作成した出力用のデータベースを指定します。

フロー作成

連携フローを作成します。

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[ツールパレット] > [データベース] > [JDBC] > [テーブル読み取り]アイコンを配置します。 必要な情報を設定します。

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テーブル名では、設定した接続情報で取得できるテーブルを確認できます。今回はPlanned Order テーブルのデータを取得するため、[A-PlannedOrder]を指定します。

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[ツールパレット] > [データベース] > [SQL Server] > [テーブル書き込み]アイコンを配置します。

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マッピング機能で格納するデータを設定します。

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データ連携処理ができたら実行し、SQL Server に指定データが格納されていることを確認します。

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DataSpider Servista とCData SAP Gateway JDBC Driver を使って、SAP S/4HANA Cloud のデータをSQL Server に格納することができました。SAP S/4 HANA への接続に使用したCData SAP Gateway JDBC Driverは30日間無料でお試しいただけます。 SAP S/4HANA とのデータ連携をご検討の方はぜひお試しください。

なお、オンプレミスバージョンのSAP S/4HANA と接続する場合は、利用するドライバが異なるためご注意ください。連携記事もご用意してあるので、ぜひご参考にしてください。

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