はじめに
2019/10/30にサイボウズ社よりkintoneのAPI仕様変更のご案内がありました。
本仕様変更の要約は以下の通りです。
- レコード一括取得APIのoffsetの上限値を10,000までに制限
- 上限値の適用は2020年7月の定期メンテナンスで実施
本記事では、本仕様変更に関するCData製品の対応状況について報告いたします。
影響の有無
CData製品の動作に影響があります 。具体的には、SELECT時にアプリ内に10,000件以上のデータが格納されていると読み込み途中でエラーが発生します(正確には、まだ上限値の設定がなされていないので、発生する可能性があります)。
影響の範囲
弊社のkintoneに関する全テクノロジー(ODBC/JDBC/ADO.NET/Excel Add-Ins/ Syncなど)の製品で影響があります。
対応状況について
カーソル API を利用する方法の対応版ビルドをリリースしました。対応版ビルドのバージョンはVersion: 19.0.7228となります。この番号より大きな数値のものは対応済みとなります。現在(2020/02/21)、CData社のWebサイトからダウンロード可能なビルドは既に対応版です。
※現在ご利用のビルド番号の調べ方がわからない場合は弊社サポートデスクにお問い合わせください。
カーソル API を利用する方法については以下のCybozu developer Networkの記事をご覧ください。
具体的な変更内容ですが、kintoneへの接続設定にて「Use Cursor」接続パラメータを追加しました。こちらのパラメータをTrueに変更することでレコード一括取得APIからカーソルAPIを利用した取得に切り替わります。
ODBC接続時の設定例
ODBCヘルプ
現時点(2020/02/21)では、Use Cursorは、下位バージョンの動作を継承してV19(Version: 19.0.7228以降)ではFalse(レコード一括取得APIを利用)がデフォルトとしております。ですので、1万件を超えるアプリへのアクセスが前提の場合は、本プロパティをTrueに変更してご利用ください。なお、V20(Verson 20.0.xxxx)以降のバージョンでは、デフォルト値がTrue(カーソルAPIの利用)に設定されています。
まとめ
- 製品への影響あり
- 10,000件以上レコードが格納されているアプリのデータを全件取得できなくなる
- 対応版ビルドあり(Version: 19.0.7228以降)
- Use Cursor接続パラメータをTrue(カーソルAPIを利用した処理)に変更
本件に関してご不明な点などがございましたら弊社サポートデスクまでお問い合わせください。