CData Software Blog

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ローコード・ノーコードのミッシングリンクは『データ連携』

※本記事はCData US ブログ記事(Haley Burton 執筆)からの翻訳です。

企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)に着手する際には、自社事業を強化するためのカスタムアプリケーションにも新しい手法が求められます。そのため、IT 部門のになう役割はかつてないほどに重要度を増しています。こうしたニーズに応えるため、ビジネスユーザーが「シチズンデベロッパー」としてカスタムアプリケーションを、「部品を組み立てるように開発する」のを後押しする手段としてIT チームが選択したのが、ローコード・ノーコードアプリ開発プラットフォームです。

しかし、Accelerated Strategies Group(ASG)が実施した包括的な調査(英語)によると、ローコード・ノーコードはデータ連携や開発技術が不足しているため、期待を満たす水準には達していません。

ローコード・ノーコード(No-Code / Low-Code)とは?

ローコード・ノーコード開発ツールはプログラミング経験のない人でも、コードではなくグラフィカルユーザーインターフェースを活用することで、アプリケーションの作成ができるように支援するツールです。ドラッグアンドドロップ式のワークフロービルダーや、ポイントアンドクリック式のUI を活用して、こうしたツールはシチズンデベロッパーがほとんど、あるいはまったくコーディングすることなく、素早くアプリケーションを設計、構築、ローンチできるように支援します。具体的には、こうしたセルフサービスのツールを使うことで、事前に準備された部品を組み合わせるだけでアプリケーションを組み立てることができるようになるのです。

ローコード・ノーコードの活用

ASG によるとアナリストの大半が、将来的に多くのアプリケーションがローコード・ノーコードプラットフォームを活用して作られるようになる、と予測しています。現在でも、ローコード・ノーコード開発プラットフォームの利用者は大幅に増加しています。

中小企業では約25%、大企業では約20%が、ローコード・ノーコードを使ったアプリケーションの作成を主な戦略としています。同程度の数の企業が、こうしたプラットフォームでアプリケーションの一部を作成したり、プロトタイプアプリを実行しています。

しかし、25%以上の企業はこの新興技術の開発力を活用できておらず、多くの企業が、ローコード・ノーコードワークフローを組織全体で効果的に活用するために必要なデータにアクセスできていません。

データ連携がローコード・ノーコード活用の障害に

ASG の調査は、データ連携の不足がローコード・ノーコード開発を取り入れる上でもっとも大きな障害になっている可能性を指摘しています。ビジネスオペレーションやビジネスワークフローを改善するために作成するアプリケーションは、外部データにアクセスできる必要があります。多くの調査回答者が、ローコード・ノーコードプラットフォームとバックエンドシステム、データベース、Web サービス、API 間の連携がないことを、この技術を取り入れる上での障害として挙げています。

"調査回答者の70%が、外部データにアクセスできないことがローコード・ノーコード開発を行う上での障害だ、と答えています。"

調査対象の企業が開発した、全体の約3/4(74%)のローコード・ノーコードアプリケーションで、アプリケーション外部の情報へのアクセスが必要とされています。こうした外部データソースでもっとも多かったのは、クラウドベースのストレージ(例えば、Amazon S3)や、クラウドおよびローカルのデータベース(例えば、SQL ServerOracleMySQLDB2)です。また、Salesforce、ServiceNow、Hubspot、Dynamics 365 といったクラウドベースのSaaS アプリケーションに保存され、カスタムAPI 連携を使ってアクセスするデータを、こうしたアプリケーションの半分が利用しています。

さらに、企業はこうしたデータを外部ソースに同期、または複製できるようにしておく必要があります。必要なデータにアクセスできなければ、アプリケーションの有用性は減少します。ほとんどの場合、外部データとのデータ連携や同期は企業のニーズを満たしていません。

ローコード・ノーコード技術を使って作成したアプリケーションにとって、データへのアクセスは欠かせない機能であり、調査結果から改善の余地があることは明らかです。回答によれば、必要なケースの20%でしか連携ニーズは満たされていません。

"調査結果は明らかです。連携戦略をしっかり立てなければ、IT や開発者による連携のサポートといった点で、企業は課題を抱え続けることになります。"

総評として、この調査ではローコード・ノーコード開発の試みを標準化しようとしているほとんどの企業が、困難に直面していることを指摘しています。改善が必要な領域は、データアクセス、連携、同期です。

ドラッグアンドドロップ式のプラットフォームは、データベースに連携するための簡単なアプリケーションインターフェースは扱うことはできますが、複雑な連携は扱えません。

CData でのローコード・ノーコード開発のサポート

ローコード・ノーコード開発プラットフォームを取り入れようとしている企業の皆さんは、連携機能を組み込んだCData Connectors を使って必要なデータ連携を実現できます。CData では250を超えるソースのコネクタを用意しており、主要なローコード・ノーコードプラットフォームに直接アクセスできるため、アプリ開発のプロジェクトで必要なときにデータを使用できます。

これらのノーコードコネクタは直感的に使用でき、簡単なインストールさえ行えば、シチズンデベロッパーの皆さんがローコード・ノーコードプラットフォームを活用する上で必要なデータにアクセスできます。ローコード・ノーコード開発の本格的な導入を効率的に行うには、30日間無料で全機能が使用可能な、CData の評価版ノーコードコネクタをお試しください。

250を超えるデータソースのドライバーをお試しください

ASG 調査レポートの詳細

Accelerated Strategies Group(ASG)は、チームがどの程度うまくセルフサービスでの連携にローコード・ノーコード開発ツールを活用できているのかを理解するため、企業の調査を行いました。調査には自社のローコード・ノーコード開発ツールおよびプラットフォームに詳しい、あらゆる職位の社員が参加しています。この調査は世界的な規模で実施され、通常調査対象とならないトピックを掘り下げています。ローコード・ノーコード開発を行う上で、どのように外部のデータソースとの連携を扱っているのか、という点が焦点でした。次のレポートは、調査結果の分析の概要です。

レポートをダウンロード(英語)

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