こんにちは。CData Software Japanの色川です。
CData ArcESB は、それぞれが用意した環境にインストールするタイプのWindows 版、Java/Linux 版とともに、Cloud Hosted 版としてAWS AMI を提供しています。AMI(Amazon Machine Image)ではOS やCData ArcESB が構成済のテンプレートとして用意されており、インストールの手間なく迅速にCData ArcESB の実行環境を手に入れることができます。CData ArcESB のAMI はAWS Marketplace で提供されています。
この記事では、Cloud Hosted 版(AWS Marketplace で提供されているCData ArcESB のAWS AMI)を利用して、環境を構成する流れを紹介します。
- CData ArcESB とは
- パッケージ版
- Cloud Hosted 版の概要
- 事前準備
- Cloud Hosted 版 利用開始までの流れ
- CData ArcESB へのアクセス
- CData Driver を追加する
- おわりに
CData ArcESB とは
ファイル転送(MFT)とSaaSデータ連携をノーコードで実現できるデータ連携ツールです。ファイル・データベース・SaaS API、オンプレミスやクラウドにある様々なデータをノーコードでつなぐ事ができます。
パッケージ版
Cloud Hosted 版でなく、パッケージ版(Windows 版、Java/Linux 版)のインストール手順をお探しの方はこちらをご覧ください。
Cloud Hosted 版の概要
この記事時点、Cloud Hosted 版(AWS AMI)は以下のような構成で提供されています。
構成したCData ArcESB へのログインに必要なクレデンシャル情報や、EC2 のInstance Size とCData ArcESB ライセンスとの関係などは、こちらのヘルプページを参考にしてください。
CData ArcESB には70 を超えるコネクタが提供されています。CData Drivers を利用するためのCData コネクタも含まれており、標準コネクタで対応していない接続先もCData Drivers を導入することで連携を実現することができます。kintone やSmaregi などへ接続する際はCData Drivers を追加します。この記事では、CData kintone Driver を追加して利用可能にするまでの手順も併せて紹介します。
AWS AMI や、AWS Marketplace で提供されているAMI については、AWS のドキュメントなどをご覧ください。
事前準備
AWS(Amazon Web Service)のアカウントが必要です。AWS の開始方法はこちらのガイドやチュートリアルを参考にしてください。
Cloud Hosted 版 利用開始までの流れ
AWS Management Control にログインしたら、CData ArcESB のダウンロードページから、AWS Marketplace のCData ArcESB ページにアクセスします。
AWS Marketplace のCData ArcESB ページはこちらです。Continue Subscribe で進みます。
規約を確認したら、Accept Terms で承認します。
準備ができたら、Continue to Configuration で進みます。
Software version やRegion を選択したら、Continue to Launch で進みます。この記事では、Software version は記事時点でAMI として提供されている最新の21.0.8098.0
を。Region はAsia Pacific (Tokyo)
を指定しました。
Launch に進みます。Choose Action でEC2 インスタンスを起動する方法を選択します。この記事では、Launch from Website
を指定しました。
この記事では、EC2 Instance Type やVPC Settings、Subnet Settings はそのままに。Security Group Settings は新設して、SSH とHTTPS 用のポートに対して限られたIP アドレスからのアクセスのみ許容しました。Key Pair Settings は、このインスタンスにSSH 接続する際に必要です。この辺りの項目はご利用のAWS 環境や利用目的に併せて適宜調整してください。
SSH 接続に必要となるキーペアやLinux インスタンスへの接続方法について馴染みの薄い方は、こちらのガイドなどを参考にしてください。
準備ができたらLaunch で進みます。
Congratulations! An instance of this software is successfully deployed on EC2! と表示され、無事にAMI からEC2 インスタンスが作成(デプロイ)されました。
AWS Management Console のEC2 コンソールで、デプロイされたインスタンスが確認できます。初期化に少し時間が掛かるケースもありますので、ステータスチェックも確認してください。2/2 のチェックに合格しました
となれば起動完了です。
ここまでの流れでCData ArcESB が構成された環境が生成・起動されました。早速アクセスしてみます。
CData ArcESB へのアクセス
https://{デプロイされたEC2 インスタンスのIP アドレス}/(または https://{パブリックIPv4 DNS} )でCData ArcESB にアクセスします。CData ArcESB のAMI はSSL 証明書は自己署名の証明書で構成されています。ブラウザの警告はそのためです(使用されているSSL 証明書が自己署名のため信頼性が警告されます)。
詳細設定を選択して、進みます。
CData ArcESB にアクセスできました。Terms and Conditions で、END USER LICENSE AGREEMENT が表示されます。内容を確認して承諾できる場合に I Agree で進んでください。
ヘルプページでガイドされているクレデンシャル情報を入力して、CData ArcESB にサインインします。
これでCData ArcESB を使って連携フローを作成できるようになりました。
CData Driver を追加する
この記事では、kintone へ接続できる環境を構成するために、CData kintone Driver を追加する手順を紹介します。
Cloud Hosted 版の標準構成では、CData コネクタからkintone を選択することはできません。
CData ArcESB の環境にCData kintone Driver を追加することで選択できるようになります。この記事ではOS 環境に併せて英語版のCData Drivers を追加します。
AMI はUbuntu Linux + CData ArcESB Java/Linux 版の環境として提供されていますので、Kintone JDBC Driver を利用します。トライアルの場合はDownload Trial
からCross-Platform 版を入手(ダウンロード)します。
起動したEC2 インスタンスへSSH で接続します。ユーザアカウントは ubuntu
、認証鍵にはインスタンス作成時にKey Pair Settings で指定した鍵を指定してください。
ダウンロードしたKintone JDBC Driver をEC2 上で展開して、同梱されているreadme.htm の案内に従ってライセンスアクティベーションを実施します。
java -jar cdata.jdbc.kintone.jar -license
アクティベーションされたDriver(cdata.jdbc.kintone.*)を、CData ArcESB から利用できるように /opt/arcesb/lib/ へ配置します。
sudo cp cdata.jdbc.kintone.* /opt/arcesb/lib/
追加したCData Driver を読み込むために、CData ArcESB を再起動します。CData ArcESB のAMI では、systemd から自動起動するように構成されています。
sudo systemctl restart arcesb
サインインして、CData コネクタからkintone が選択できることを確認します。
これでCData コネクタを使ってkintone へ接続できるようになりました。
おわりに
CData ArcESB のインストールはWindows 版、Java/Linux 版ともに非常にシンプルな手順で進めることが出来ますが、すぐに試してみたいときに、OS 環境を用意して製品をダウンロード・インストールして、といった手順が面倒に感じるケースもありますよね。そんな時はCloud Hosted 版を利用してみてください。AWS アカウントをお持ちなら、30分程度あればCData ArcESB へアクセスできると思います。CData ArcESB の環境が用意できたらこちらのナレッジベースや、Blog 記事を参考に目的の連携をためしてみてください。
CData ArcESB はシンプルで拡張性の高いコアフレームワークに、豊富なMFT・EDI・エンタープライズコネクタを備えたパワフルな製品です。CData Drivers との組み合わせで250を超えるアプリケーションへの連携を実現できます。必要な連携を低価格からはじめられる事も大きな特長です。
皆さんのつなぎたいシナリオでぜひ CData ArcESB を試してみてください。
お試しいただく中で何かご不明な点があれば、テクニカルサポートへお気軽にお問い合わせください。
この記事では CData ArcESB™ AMI - 21.0.8098.0 (Mar 09, 2022)
を利用しています。