CData Software Blog

クラウド連携のCData Software の技術ブログです。

CloudSign の未締結契約データをPower BI でビジュアライズしてTeams で共有

この記事では、日々の業務でチャットやタスク管理に使っているMicrosoft Teams で、電子契約プラットフォームのCloudSign のPower BI レポートを参照する方法を説明します。

今回のシナリオは、CloudSign で管理している契約の内、契約締結になっていない案件を、Teams でPower BI のレポートとしてチーム内で共有・参照できるようにするというものです。

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CloudSign の契約データをTeams 上のPower BI でレポート

CloudSign Power BI Connector の設定

CloudSign は、Power BI ではネイティブにサポートされていませんが、CData では、CloudSign データをPower BI で使えるようにするコネクタを提供しています。

CData Power BI Connector for CloudSign をインストール

CData Software のウェブサイトからPower BI Connector for CloudSign をダウンロードします。

www.cdata.com

30日の無償トライアル版もあります。

ダウンロードされた.exe ファイルを実行してインストーラーを起動し、デフォルト設定でマシンへのインストールをすすめます。

CloudSign との接続を確立

Connector のインストールが完了すると、DSN 設定画面が開きます。画面のAuthentication にアカウント情報を入力してCloudSign への接続を作成します。

入力項目は、Client ID だけです。Use Sandbox はデフォルトではfalse ですので、もしSandbox 環境を利用している方は、true へと変更します。

Client ID の値は、CloudSign の管理画面の「クライアントID」で発行したものを使います。

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Client ID を入力したら「接続のテスト」を行います。接続が成功したら「OK」を押してCloud Sign への接続を確立します。

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Power BI でCloudSign データのレポートを作成

次にPower BI Desktop で上で作成したCloud Sign データを使ったレポートを作成します。

Power BI でCloudSign データをインポート

Power BI Desktop の「データを取得」で、「その他」データソースにCData CloudSign というデータソースができています。これを選択して、「接続」をクリックします。 f:id:cdatasoftware:20210127162015p:plain

次にData Source Name(DSN)の指定とデータ接続モードの指定を行います。Data Source Name は、先ほど作った「CData Power BI CloudSgin」を入力します。データ接続モードはどちらでもかまいません。OK を押して進みます。サードパーティコネクタ利用のプロンプトがでますが、これもOK を押して接続を行います。

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データソースを選択するナビゲーター画面が開くので、使用するCloudSign のテーブルを選択します。今回はDocuments およびDocuments の送付先情報が入っているParticipants の2つのテーブルを選択します。選択したら「読み込み」をクリックして、データをPower BI にロードします。

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未締結契約データのレポートを作成

データをロードしたら、まずはDocuments とParticipants の2つのテーブルのリレーションを確認します。左側のデータモデルのタブを開くと、Documents とParticipants のテーブルがあります。自動的にリレーションが張られています。もし貼られていない場合には、DocumentId をキーにリレーションを設定します。

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レポート画面に戻り、ビジュアライズを作成していきます。この例ではシンプルにテーブルオブジェクトとスライサーだけをつかっています。Documents テーブルから契約書のタイトルであるTitle と契約書の下書き、未締結、締結済みなどのステータスであるStatus をテーブルにドロップします。契約書の宛先企業や宛先担当者が分かるようにParticipants テーブルからOrganization、Name、Email をドロップします。

今回は未締結のレポートを絞り込みたいので、スライサーにはStatus を設定します。

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Documents で締結未済のものを選ぶのはStatus の「1」をスライサーで選択します。詳細はCloudSign Power BI Connector のヘルプをご覧ください。

http://cdn.cdata.com/help/OCF/jp/powerbi/pg_table-documents.htm

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これでレポート作成は終わりです。

パブリッシュして、Teams からレポートを参照可能に

ここからは、レポートをTeams から使えるようにしていきます。

Power BI Desktop からPower BI サービスにレポートをパブリッシュ

Power BI Desktop のリボンの「発行」を押して手動でレポートのPower BI サービスへのパブリッシュを行います。 f:id:cdatasoftware:20210127163501p:plain

定期的なCloudSign データの更新やPower BI サービス側からの更新にはオンプレミスGateway を使います。オンプレミスGateway の設定方法はこちらの記事を参照してください。

www.cdata.com

Microsoft Teams のPower BI でレポートを参照・共有

Microsoft Teams で左側のアプリ選択からPower BI を選択します。

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パブリッシュしたCloudSign のレポートを選択するとTeams アプリ内でレポートを表示することができます。

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Teams のPower BI では、チャットで共有したり、レポートを定期的に送ったり、コメントを付けたりということが可能です。

是非Cloud Sign Power BI Connector をお試しください。